巨額メキシカンマネーが後押し
Fインディア報道も…
メキシカンマネーで来季も走れそうなペレス(AP)
メキシカンマネーで来季も走れそうなペレス(AP)
 たった1年でマクラーレンから放出されたセルジオ・ペレス(23)に、古巣のザウバー復帰説が急浮上している。メキシコの通信大手「テルメックス」のバックアップで、今季ザウバーで走ったエステバン・グティエレス(22)とのメキシコ人コンビ結成が進行中という。そうなれば、ロシアからの支援で来季ザウバーからF1にデビューする予定のセルゲイ・シロトキン(18)は、経験不足を理由にリザーブに格下げ。それでもザウバーはぬれ手で粟(あわ)という、あっと驚く裏技も画策中とか。

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 シーズン終盤に突如来季の職を失ったペレスは、マクラーレンでの最終戦(ブラジルGP=24日決勝)を19番手スタートから6位まで駆け上がる今年一番の好パフォーマンスで締めくくった。

 「今年は本当に多くのことを学んだ。マクラーレンは最高のチーム、今後の活躍を祈っている。僕は人間的な部分も含めて成長でき、これからさらに強い競技者になれると思う」ときっぱり。わずか1年しか在籍できなかった名門への未練を残しつつ、新天地での飛躍を誓った。

 だが、現時点で来季の所属先は未定。アメリカGP開幕直前の今月14日に放出を発表した負い目からか、マクラーレンのM・ウィトマーシュ代表は「(ペレスが)来季もこの世界にとどまれるよう、可能な限りのサポートをしたい」と語り、再就職先を探してパドックを駆け回っていたという。その結果、欧州の報道ではマクラーレンと協力関係にあるフォースインディア入りが有力視されているが、実は水面下では大きなプロジェクトが進行していた。

 それはザウバー復帰だ。ペレスはF1にデビューする以前からテルメックスの手厚いサポートを受けており、マクラーレン移籍にもその影響力が少なからずあったという。今回の古巣復帰にも、テルメックスが2000万ユーロ(約28億円)を用意していると伝えられ、同じくサポートしているグティエレス分と合わせて4000万ユーロをザウバーに持ち込む計画を持っているらしい。

 ザウバーは来季、ロシア国営企業のバックアップを受けたシロトキンをF1デビューさせることになっているが、実績不足のためF1に乗るために必要なスーパーAライセンスの取得も危ぶまれている。そこでチームは5000万ユーロ(約70億円)と言われているサポート資金はそのままに、2014年シーズンはリザーブドライバーにとどめ、レギュラーはメキシコ人コンビにして総額9000万ユーロ(約126億円)の資金を手にする作戦を練っているという。

 昨年から資金不足に悩まされ、厳しいチーム運営を強いられているザウバーにすれば、メキシコとロシアの資金を両方手にするのは願ってもないこと。ロシア陣営を納得させる大きなハードルは残っているが、是が非でも実現させたいウルトラCだろう。(ルイス・バスコンセロス)