バトン満足「今年一番のレースだった」
最終第19戦アブダビGP決勝
終わりよければすべて良し? 満足の走りで暗いシーズンを締めくくったバトン(AP)
終わりよければすべて良し? 満足の走りで暗いシーズンを締めくくったバトン(AP)
 【ヤスマリーナサーキット(アブダビ)柴田久仁夫、ルイス・バスコンセロス】F1第19戦(最終戦)アブダビGP決勝が29日、当地で行われ、ホンダが苦悩の復帰初年度を終えた。パートナーシップを組むマクラーレンはコンストラクター(製造者)として参戦して50年目でワーストタイのランキング9位。それでも最終戦では12位フィニッシュのジェンソン・バトン(35)=英国=がウィリアムズと互角の走りを展開するなど、来季に弾みがつくレースにはなった。優勝はメルセデスのニコ・ロズベルグ(30)=ドイツ=で自己新記録の年間6勝目。

     ◇     ◇     ◇

直線速いウィリアムズ抑えた

新井総責任者「進歩は見えたかな」

 ホンダにとってもマクラーレンにとっても屈辱にまみれたシーズンには違いない。それでも入賞圏外の12位だったバトンはチームスタッフを勇気づけるこんな言葉を最後に残した。

 「僕にとっては今年一番のレースだった。予選後にも言ったけど、クルマもシーズン通じて一番の仕上がりだったよ」

 最初のピットストップでウィリアムズのバルテリ・ボッタスに追突され、リアウイングを破損。その後、可変リアウイングを使って空気抵抗を低減できるDRSゾーンでトップスピードを保つことができなくなったものの、後半はウィリアムズやザウバーを後ろに抑え続けることができた。「ウィリアムズを抜かせなかった。彼らの方が直線では圧倒的に速かったのにね」と笑顔を見せた。

 今年の課題は電気モーターの回生エネルギーを効率良く使えなかったこと。そのやりくりについても最終戦は無難にこなせた。直線区間での全開走行中にエネルギー放出が切れないよう、操作の大半をドライバーに任せたという。以前は途中で速度が極端に落ちる傾向があったが、ある程度は解消されていた。ホンダの新井康久F1プロジェクト総責任者も「順位は残念だったが、ウィリアムズとやり合えたし、進歩はちゃんと見えたかなと思う」と手応えを口にした。

 名門マクラーレンがワーストのコンストラクターズ9位でシーズンを終えるのは1980年以来35年ぶり2度目(全ポイント剥奪の2007年は除く)。コンストラクターズタイトル8度(歴代3位)の栄光に泥を塗る形となったが、バトンは「来年はもっと上位でウィリアムズとやり合えるようにならないといけない」と前を見据えた。

 ホンダにとって復帰2年目となる来年は言い訳の効かないシーズン。表彰台争いができるパワーユニットを用意しないと大看板にさらに傷がつく。

アロンソ17位、精鋭欠き2周遅れ

 ○…「ゴールまでバトルが全くなかった。冬場に向けたいいデータ取りにはなったけれどね」。マクラーレン・ホンダのフェルナンド・アロンソは2周遅れの17位と精彩を欠いた。最終のドライバーランキングも17位だった。スタート直後にロータスのパストール・マルドナドと接触。それを問われてドライブスルーペナルティーを科されてしまったが、「(マルドナドに接触したのは)他車に追突されたのが原因。おかしいよ。常識を知らないようだ」と不服を唱えた。