第21戦アブダビGP決勝
 メルセデスのハミルトンがチームからの指示を無視したとして内部処分を受ける可能性が浮上した。レース終盤にトップを走っていたが、2番手で追うロズベルグのタイトル獲得を阻止すべく、自身のペースを落として後続マシンとの差を詰め、追い抜く機会を増やすよう仕向けた。

 その間に「ペースを上げろ」とピットから何度も交信があり、その中には、通常ではやりとりが少ないチーフのパディ・ロウ・エグゼクティブディレクターからの指令も含まれていた。事実上のチーム代表でもあるトト・ウルフ責任者は「パディの指示は内規で最も順守すべきレベルのもの。あらゆる可能性があるが、重要なことが尊重されなかったから悪い方に傾くこともある。どんなチーム、企業も無秩序では成り立たない」とした。

 ハミルトン自身も故意にペースを落としたことを認めている。考えられる逆転タイトルへの唯一の方法で、「アンフェアなことをしたとは思っていない。僕がトップを走っていたから、ペースをコントロールした。だってこのレースでタイトルを争っているんだから。なぜ自由にレースをさせてくれないのか分からない」と持論を披露した。

 チームのコンストラクターズ(製造者)タイトル獲得は10月の日本GPで既に決まっており、その時はウルフ責任者も「後は2人に自由にレースをさせる」と明言していた。表彰台でハミルトン、ロズベルグの2人はがっちりと握手を交わし、お互いの健闘をたたえたが、しこりが残る結末にはなった。