親会社会長とすでに2度面談 ビノット代表も獲得に関心
 今季6度目のF1王者を決めたメルセデスのルイス・ハミルトン(34)=英国=が、2021年にライバル陣営のフェラーリに移籍する可能性が出てきた。フェラーリ親会社のジョン・エルカーン会長(43)がすでに2度、面談したと地元イタリア紙が報道。同チームのマッティア・ビノット代表(50)も獲得に関心を示した。メルセデスのトト・ウルフ代表(47)は、王者の残留に自信を見せながらも移籍する可能性を認めた。

ウルフ代表移籍「25%ある」

 新しい規則が導入され、F1が大きな節目を迎える2021年、ハミルトンが跳ね馬の赤いマシンをドライブするかもしれない。メルセデスとの契約は20年末までだ。

 アブダビGPでビノット代表が「21年に彼を獲得可能だと思うと幸せな気分になれる」とコメント。それを受けたハミルトンは「言ってみただけだろうが、ありがたいことだね」と笑って受け流し、「正直、今の契約後の進路はまだ分からない」と含みを持たせた。

 ウルフ代表は「最速のマシンを提供してきたし、普通に考えれば75%の確率で21年も残ってくれるはずだ。逆に言えば、新しい挑戦、ものすごく良い条件など移籍の可能性が25%はある」と言い切った。

 というのも、メルセデスはチームとして21年もF1参戦を継続するか決めておらず、パワーユニット供給元としての活動に絞る可能性もある。全ては親会社ダイムラーの判断次第。もし参戦を止めたら移籍しか道はない。ウルフ代表が、F1運営会社の最高経営責任者に請われていることも影響してそうだ。

 チームの参戦継続に楽観的なウルフ代表だが、「ドライバーがF1の最重要ブランド、フェラーリを夢見るのは当然。面談するのは彼の自由だ」と発言する。そして「移籍を考えたいのなら、われわれも他のドライバーを獲得するまで」と覚悟も決めているもようだ。

「とりあえず様子見かな」

 ハミルトンは「メルセデスがすごく好きだよ。ただ、トトがいなくなるかもしれないから、とりあえず様子見かな。周りのチームに目を向けたって損はない。僕だってF1ドライバーとしてキャリアの終盤にさしかかるけど、若手と戦って勝ち続けたい」と心情を吐露している。

 長いシーズンを終えた今、各チームは来季マシンの開発作業に追われ、選手も短い充電期間を過ごすため、交渉が始まるのは年明けとみられる。21年にはラインアップの大幅シャッフルも予想され、軸となるハミルトンの動向が新年早々から話題を集めそうだ。 (ルイス・バスコンセロス)