公式会見(26日)で意気込みを語った(AP)
公式会見(26日)で意気込みを語った(AP)
(F1第15戦バーレーンGP フリー走行 27日 バーレーンサーキット)

 レッドブル・ホンダのアレクサンダー・アルボン(24)=タイ=が、来季残留に向け正念場を迎えた。シーズン終了後に決める考えのチーム首脳陣に対し、力をアピールできるチャンスは残る中東3戦のみ。大荒れとなった前戦トルコGPでは「いい走りができた。正しい方向に進んでいる自信がある」と手応えをつかんでおり、後釜候補に実力者2人の名前が挙がる中、残留をたぐり寄せられるか。フリー走行1回目は7番手発進。トップタイムはメルセデスのルイス・ハミルトン(35)=英国。

残り中東3戦で実力証明する

フリー1回目を走るアルボン(AP)
フリー1回目を走るアルボン(AP)
 「まだ3戦もある。普通は(希望がかなわなかった場合の代替策)プランBを用意しておくものだろうけど、僕は残留というプランAしか考えないんだ。それが僕の目標だし、とにかく残り3戦に集中するだけさ」。26日の公式会見で、アルボンはチーム残留への強い思いを表明した。

 前戦トルコGPでは、3戦続いたノーポイントの低迷を打ち止め、7位入賞。「マシンにいくつか試したことがうまく機能し、コントロールしやすくなった」とし、トリッキーな挙動に苦戦してきた今季型車「RB16」を、シーズン最終盤になってようやく思うように扱えるようになったもよう。それが前向きな気持ちを支えている。

 今季は第9戦トスカーナGPで初表彰台3位を獲得するも、現時点でランク9位。同じマシンに乗る同3位の相方、マックス・フェルスタッペンに100ポイントもの大差をつけられ「フェルスタッペンの同僚として力不足」と批判されてきた。それでもレッドブルのヘルムート・マルコ相談役は、「(最終戦)アブダビGP後に評価する」と判断を保留。シーズン全体を戦い終えるまで、アルボンに実力を証明する猶予を与えた。

 一方、後釜候補には既に実力派2人の名が挙がる。レーシングポイント(RP)から追い出されるセルジオ・ペレスと、RPで今季3戦に代役出場したニコ・ヒュルケンベルグだ。トルコGPで3位表彰台のペレスは、公式会見で「来年はレッドブル移籍かF1浪人」と示唆するなど、ともにレッドブルの判断を固唾(かたず)をのんで見守っている。

 アルボンは26日、レッドブルと関係の深い慈善団体「Wings for Life」の公式アンバサダーに就任。これを残留への好材料と見る向きもあるが、予断は許さない。「シミュレーターで確かめたマシンの感触も良かったし、改善は進んでいる。バーレーンで成果を確認するのが楽しみ」。上り調子の感覚を携え、来季シートを懸けた最後の戦いに挑む。

ホンダ田辺TD、仕切り直し誓う

 ○…ラスト3戦を前にホンダが仕切り直しを誓った。「直近2戦は(陣営の)両チーム(レッドブル、アルファタウリ)とも、あまり良い形では戦えていなかった」と田辺豊治テクニカルディレクター。中東バーレーンはこれまでと全く景色が違い、自然と気持ちが切り替わったという。「雰囲気も全然違うし、前回の結果を引きずらずにレースに立ち向かえる。来季に向かうという意味でも、良い締めくくりのレースになれば」。第4期F1活動の集大成となる来季につなげる戦いを見せたい。