肩を落とすフェルスタッペン(AP)
肩を落とすフェルスタッペン(AP)
(F1第21戦サウジアラビアGP 予選 4日 ジッダ市街地サーキット、ペン=尾張正博、ルイス・バスコンセロス)

 わずか8ポイント差でドライバーズタイトルを争う2人が、予選からバチバチのバトルを展開した。ランク2位につけるメルセデスのルイス・ハミルトン(36)=英国=が今季5度目(通算103度目)のポールポジションを獲得。ランク首位を走るレッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペン(24)=オランダ=は、逆転を狙った渾身(こんしん)のラストアタックでウオールにヒットし、3番手どまり。両者のタイム差は小さく、決勝で再び熱い火花を散らす。

 最後の最後にドラマが待っていた。フェルスタッペンがラストアタックの最終コーナーで左フロントタイヤをロックさせ、曲がりきれずにコース右脇のウオールにヒット。「最悪だよ。良いラップだったのは分かっているから本当に残念」。すぐにマシンを止め、自らへの怒りをかみ締めながら歩いて引き上げた。

 Q3最初のアタックで暫定ポールを獲得。ラストアタックでハミルトンが上回ると、再逆転を狙って果敢に攻めた。コースのすぐ脇に迫るウオールをかすめるような走りで、セクター1、2ともに全体最速を記録。そのまま走り切れば、間違いなくタイムシートのトップに名を刻んでいた。

 前戦カタールに続き、サウジ初代ポールシッターの栄誉を得たハミルトンも、「マックスがラップを終えていたら抜かれていただろう」と認め、だからこそ「とにかくうれしい」と大興奮。2番手につけ、決勝で“壁”の役割が期待できる同僚バルテリ・ボッタスに抱きつき、「よくやった」とたたえた。

 悔しさを味わったフェルスタッペンは、このままでは終われない。「カタールと違い、クルマが速さを発揮できている。3番手スタートで少し難しいけど、優勝は不可能じゃない」とレースでの逆転を目指す。

 決勝で順位の変動がなければ、再びハミルトンがタイトル争いでトップに立つ。