シェークダウンを行うランス・ストロール(チーム提供)
シェークダウンを行うランス・ストロール(チーム提供)
 アストンマーティンF1は12日、英シルバーストーンのチーム本拠で今季型車両「AMR24」を初公開した。フェルナンド・アロンソ(42)=スペイン=が表彰台の常連となって選手部門4位、製造者部門でも5位に躍進した昨季型を、正常進化させた。今季はフェラーリやメルセデスの巻き返しが予想され、さらなる混戦は避けられない状況の中、上位争いに踏みとどまる覚悟をにじませる。すぐさまシェークダウン(試走)に取り組み、目標の「打倒レッドブル」へ踏み出した。

躍進の昨季型から正常進化

公開された今季型車「AMR24」(チーム提供)
公開された今季型車「AMR24」(チーム提供)
 昨年同様ブリティッシュグリーンに彩られたAMR24は、細部にわたり完成度の高さを漂わせる。メルセデスからパワーユニット(PU)&ギアボックス、そしてサスペンションシステムの供給を受けているため、車体の基本構成は昨季型を踏襲しながら、短いオフシーズンで課題を乗り越えてきた。

 開発の指揮を執ったダン・ファローズ・テクニカルディレクター(TD)は「車両全体に手を加えた。(昨年型に比べ)多くの点が異なり、ほとんどの部分が変更されている」とブランニューを強調する。「しかし、本質的には昨年型の大幅な進化版だ」と続け、正常進化を追求する方向性を明かした。

 無理もない。昨季前半はアロンソが6度の表彰台に上るなど、チームも驚く大躍進。フェラーリやメルセデスが盛り返したシーズン半ばから苦戦したものの、終盤には再び表彰台争いに復帰。そんな戦闘力のある車両コンセプトを、大幅に変えるわけにはいかない。

レッドブルに追いつけ追い越せ

 アストンマーティンで2シーズン目を迎えるアロンソは、チームの車両開発の取り組みを高く評価する。「昨季型車両の問題点改善や、今季型が進むべき方向について、この2カ月の間に多くのトライ&エラーを繰り返したと聞いている」と力説。昨季半ばからトップスピード不足に悩まされたことを踏まえ、「昨年の苦戦が今年の教訓になって、いい一歩を踏み出せた」と語った。

 ファローズTDは「レッドブルは現代F1のベンチマークだ。そこに追い付き、追い越すのがテーマ。どんなコースでも速く、乗りやすいクルマを作り上げるため、シーズン中の開発も力を注ぎたい」と力が入る。上位争いはコンマ2〜3秒で大きく順位が変わる大激戦必至。そこに生き残り、王者レッドブルに食らい付いていく覚悟だ。