今季型車SF−24を前に意気込む(左から)ルクレール、バスール代表、サインツ(フェラーリ提供)
今季型車SF−24を前に意気込む(左から)ルクレール、バスール代表、サインツ(フェラーリ提供)
 フェラーリF1は13日、伊フィオラノのホームコースで体制発表会を開き、オンラインで今季型車「SF―24」を初公開した。同チームが生み出した70台目のF1車両で、つや消しの深紅をベースに、新たに黄色と白のラインが車体に描かれた。基本的に昨季型の進化版だが、予選の速さを生かせず製造者部門3位に終わった悔しさを開発に込めた。発表直後に同所でシェークダウン(試走)を行った。

 限られた顧客だけを招いた発表会には、ジョン・エルカーン社長、ベネデット・ビーニャ最高経営責任者(CEO)、ピエロ・フェラーリ副社長の首脳陣が勢ぞろい。今季にかける意気込みをにじませた。

 チームを率いるフレデリック・バスール代表も力が入る。「史上最長のシーズン(全24戦)が待っているが、全てのレースで可能な限りの好結果を目指し、大胆かつ効果的なレース運営をしていきたい」。安易な勝利宣言などをぶち上げず、持てる力を全て注ぐ覚悟をみせた。

 今季は車体下部でダウンフォース(気流で押さえ付ける力)を生み出す車両に変わって3年目。出だしでつまずいたメルセデスも挽回してくるのは必至で、レッドブルを含めた上位陣の争いは厳しさを増す。安定して好結果を残すのが、大きなテーマだ。

 昨季は選手部門5位に終わったエースのシャルル・ルクレールは「ボディーワークを含め、白と黄色のラインがとても気に入っている」と新車のルックスを高く評価。さらに「大事なのはコース上でのパフォーマンス。運転がしやすい仕上がりになっているといいな」と続けた。

 昨季は5回のポールポジションを奪ったが、決勝では速さを生かせず、1勝もできなかった。今季型ではこれを克服しなければならない。ルクレールは「新車はいくつか進化を求められるが、シミュレーター(疑似運転体験装置)で試した際には目指していたレベルに達していた」と話す。狙い通りの進歩を果たしているようだ。

 同僚カルロス・サインツも「運転しやすく、安定したペースで走れるクルマになっていることを願う」と口をそろえる。昨季はチーム唯一の勝利を挙げたが、不運もあって選手部門7位に沈んだ。今季限りでチーム離脱が決まっており、シーズン序盤に好成績を残して来季につなげたい。

 製造者部門で2008年以来、選手部門では07年以来となるタイトル奪取へ向け、跳ね馬の戦いが始まった。