自動車耐久レース、ルマン24時間で3連覇となるチェッカーを受けるトヨタ8号車=ルマンで(AP)<br />
自動車耐久レース、ルマン24時間で3連覇となるチェッカーを受けるトヨタ8号車=ルマンで(AP)
 フランス伝統の耐久レース、第88回ルマン24時間は20日、フランス西部のサルテ・サーキット(1周13・626キロ)でゴールを迎え、最高峰のLMP1クラスに2台で臨んだトヨタが中嶋一貴、セバスチャン・ブエミ(スイス)らの8号車で3連覇を達成した。小林可夢偉らの7号車は3位。

 8号車は3番手からスタート。中盤に7号車にトラブルが発生したことで首位に立ち、危なげなく逃げ切った。

 同レースは世界耐久選手権(WEC)シリーズに組み込まれ、今季の第7戦。6月に開催予定だったが、新型コロナウイルスの影響で延期され、無観客での実施となった。 (共同)

序盤苦戦…最後は危なげなし

 トヨタ勢は2台ともにマシントラブルが発生したが、過去2年連続優勝の8号車はレース中盤で首位に立つと、順調に周回を重ねた。

 序盤はブレーキの冷却に苦心した。他車の事故によるセーフティーカー導入で全車が減速走行となり、問題解決のための部品交換に踏み切った。作業には約10分かかったが、中嶋が「最小限のダメージで済んだ」と話したようにタイムロスを抑えた。その後は本来の走りを取り戻し、7号車にトラブルが発生するとトップに立った。

 来季からはWECの最高峰クラスに参戦する車の規格が変更となるため、優勝を重ねた仕様のマシンでルマンに挑戦するのは今年が最後となる。「3連覇できるように全力で最後まで頑張りたい」と話していた中嶋。苦しみながらつかんだ栄冠に「今年もいろいろあったが、トップに立ってからは良い仕事ができたと思う」と振り返った。

 レース後は「最後まで走り切れたのは応援のおかげ。今回のマシンは最後なので、有終の美を飾らなければいけなかったので良かった」と安堵(あんど)の表情を浮かべた。 (共同)

小林、悔しい3位

 「ルマンでの勝利を切望している」と話していた小林にとっては、ことしも悔しい結果となった。トヨタ7号車はポールポジションから発進。序盤はトップを快走したものの、中盤にマシントラブルがあり、4番手での走行が続いた。

 昨年は、トップだった残り約1時間でパンクのアクシデントに見舞われ、優勝は中嶋の8号車。「ここ数年、勝つチャンスがありながら逃してきた。いつかその日が来ると信じて戦ってきた」と雪辱を誓っていた。終盤に追い上げ3位表彰台となったが頂点は遠かった。 (共同)

 なかじま・かずき 父は日本人初のF1正ドライバーとなった悟氏。トヨタ運営のスクールで腕を磨き、同社の若手育成選手として成長した。2007年ブラジルGPでウィリアムズ・トヨタからF1デビュー。世界耐久選手権(WEC)が始まった12年から参戦。35歳。愛知県岡崎市出身。 (共同)