本社来訪
競争女子選手権のシーズンを終え、東京中日スポーツを訪れた(左から)池島実紅、平川真子、小山美姫(潟沼義樹撮影)
競争女子選手権のシーズンを終え、東京中日スポーツを訪れた(左から)池島実紅、平川真子、小山美姫(潟沼義樹撮影)
 女性シリーズ「競争女子選手権」(東京中日スポーツ後援)で2連覇した小山美姫(21)が28日、来季から始まる初の女性限定フォーミュラカー国際選手権「Wシリーズ」で日本人で唯一、候補ドライバー55人にリストアップされた。この日は競争女子を戦った年間上位2選手とともに東京都千代田区の東京中日スポーツを訪れ、来年1月末に開かれる実技試験に向けてトレーニングに没頭することを誓った。

競争女子2連覇!!

Wシリーズ用のマシン。F3の「タトゥースT318」がベースだ(主催者提供)
Wシリーズ用のマシン。F3の「タトゥースT318」がベースだ(主催者提供)
 女性らしい私服で現れた小山の表情に決意が満ちる。Wシリーズ参戦の書類審査に通り、世界に羽ばたくチャンスをつかんだ。

 「ものすごくうれしいけど、まだ1つのステップを踏んだだけ。次のステップに向け、これまで以上にトレーニングに励みたい」

 候補ドライバーは小山を含めて55人。そこから18人に絞られる。実技試験は来年1月24〜28日にオーストリアで開かれる予定で「海外の選手は体が大きいし、今まで以上にトレーニングをしなければ−。英語も、もっともっと勉強して」。時間は限られているものの、全ての領域でレベルアップを図ると誓った。

 今季は競争女子を2連覇し、同じ車両で男性に交じって争ったFCR−VITAも全勝で制した。参戦4年目となる入門カテゴリーのFIA−F4でもシリーズ初の女性入賞を記録し、3度の入賞をマーク。常にトップ10圏内で戦った。

勤務減らしてトレ

 5歳でカートを始めた時から「目標はF1ドライバー」。21歳となった今でもその思いは変わらない。「今年も多くの経験をさせてもらい、成長できた。でも、年も1つ取ったので(夢の実現には)プラスマイナスゼロかな」。スーパー耐久などにも挑戦して経験を積んだが、時間は限られている。

 「女性だけのレースはあまり好きじゃないけど、世界に出られるチャンス。賞金も高いし、逃したくはない」。週5日、横浜市の病院で事務職員として従事しているが、勤務時間を減らしてトレーニングに打ち込む予定。Wシリーズのシートをつかみ取る。 (田村尚之)

 <Wシリーズ> 女性だけの国際フォーミュラシリーズで来季は独ツーリングカー選手権(DTM)との併催で開催される。シリーズ王者の賞金は50万ドル(約5700万円)。車体はF3用車両がベース。1年目は18台で争われる予定。書類選考で選ばれた候補ドライバー55人で最も多い国籍は米国で8人。次いで5人の英国とドイツ。4人のオランダの順。アジアからは日本、中国、マレーシア、インド(2人)、アラブ首長国連邦の6人が残った。

◆競争女子 トップ3そろい踏み

 女王の小山やシリーズの関谷正徳プロデューサー(69)と東京中日スポーツを訪れたのは、年間2位の平川真子(21)と同3位の池島実紅(21)だ。

 平川はスーパーGTなどで活躍する平川亮(24)の妹で、今年が4輪デビュー。第2戦で初表彰台に上り、最終戦で初優勝を飾った。「初めての4輪でたくさん勉強でき、自信がつきました。来年に生かしたい」。来季の予定は固まっていないが、飛躍を誓った。

 全4戦中3戦の出場で3位につけた池島は「毎戦クルマが変わる状況でも3位になれたことには満足。来年は全戦出たいです」。小山と同じ2015年にF4デビューしたが、体制に恵まれずここまで納得した結果を残せていない。来年こそは−の思いが強い。