全日本ロードレースを引っ張る新世代の逸材がバイクの楽しさ語る
CBR250RRにまたがる国峰啄磨(左)とCB250Rに乗る名越哲平。幼いころから一緒に走ってきてともに全日本で戦う若手のホープだ(衣装協力・国峰=RS TAICHI、名越=56design&KUSHITANI)
CBR250RRにまたがる国峰啄磨(左)とCB250Rに乗る名越哲平。幼いころから一緒に走ってきてともに全日本で戦う若手のホープだ(衣装協力・国峰=RS TAICHI、名越=56design&KUSHITANI)
 全日本ロードレース選手権の最高峰JSB1000クラスにHonda CBR1000RR─Rを駆って、今季から参戦を開始した名越哲平(23)と、人気のST600クラスにHonda CBR600RRで参戦する国峰啄磨(23)は、幼いころから切磋琢磨(せっさたくま)してきたポケットバイク仲間。全日本を引っ張る新世代の逸材2人が、バイクの楽しさをバイクの日に存分に語り合った。
 ─バイクとの出合いは?
 国峰 父は国際B級ライダーだったので、僕をバイクに乗せたかったんだと思います。5歳の誕生日プレゼントがポケットバイクでした。

 名越 僕は5人兄弟で、6歳のころにポケットバイクが5台用意されていて、父が「乗るぞー」って乗らない選択肢はなかった(笑)。

 国峰 すぐに夢中になりました。勝ったらご褒美がもらえた。レースは好きだけど練習は嫌いで、雨も嫌いだった。でも、予選が悪くても決勝は良くて、本番はうまくいくので、練習から真面目にやれとよく怒られた(笑)。

 名越 子供のころは怒られてばかりで、バイクもレースも好きじゃなかったけど、僕に選択肢はないので…(笑)。

 −競った経験は?
 国峰 川口オートレースで開催されたポケバイイベントで一緒でした。

 名越 啄磨は大治郎カップの74Daijiroクラスで、僕はイーグルとバイクメーカーが違っていました。74組は、カラーリングもツナギもヘルメットも加藤大治郎さんのレプリカだったりして、みんなきれいでカッコよかった。こっちは、ツナギもボロボロ、バイクもガムテープ補修で油まみれで、見た目が全然違った。子供心にいいなぁ〜と思っていたけど、74に負けるなぁ〜と乗り込んでいました。

 国峰 そうなの?

 名越 74組はタイヤウオーマーまであった。モトGPみたいじゃないかって…。だから余計に負けられないぞって…。

 国峰 哲平は、お兄さん(公助・全日本ST600ライダー)といつも一緒で双子だと思っていた。勝ったり負けたり、みんなでワイワイ楽しかった。

 名越 啄磨、水野涼(英国スーパーバイク選手権参戦中)、三原壮紫(休戦中)の3人は特に目立っていた。

 −将来を見据えて取り組むようになったのは?
 名越 ロードレース選手権に進むときに、モトGPライダーの中野真矢さんとの出会いもあり、このスポーツは、真剣に取り組むべきものと考えるようになった。体育の先生になりたい気持ちもあったけど、レースで生きていきたいと思うようになった。

 国峰 僕は子供のころから、将来はモトGPライダーになると決めていたから、他の道を考えるってことがなかった。

 名越 啄磨はエリートだからね。

 国峰 今は哲平がJSB1000のエースライダーなので、ちょっと差をつけられたなと思っている。

 名越 啄磨の速さはみんなが知っているから、追い越されないようにしたい。もちろん、啄磨だけでなく、誰にも負けないようにって思っている。

 国峰 自分も、いつもそう思っている。

 −バトルの経験は?
 国峰 2017年オートポリスのST600。自分が予選2番手、哲平が3番手で、並んで1コーナーに入った。

 名越 絶対に譲らない、止まれなくてもいいやって、絶対に引かなかった。

 国峰 このままじゃ転ぶなと…。自分が引いた。

 名越 勝たれてたまるかと思ったけど、レースは啄磨が勝って、自分は3位だった。

 国峰 でも、その後、哲平はJGP2タイトルを取った。やっぱり、チャンピオンになるのはすごいこと。自分もチャンピオンを絶対の目標にしている。

 −トップライダーが感じるレースの魅力は?
 名越 勝つという、ひとつの目標に向かってチームの人たちと力を合わせること。だから、それがかなった達成感は何にも代えられない。それと、ライバルとの絆。命を懸けて、同じ物を求めて戦っているライダーたちとの信頼感がある。この仲間がいるから続けられるんだと思う。

 国峰 哲平の言う通り。競い合う楽しさがあって、苦しさもだいぶあるけど、そこを抜けてたどり着けたときは最高の気分。ほかのことを知らないというのもあるかもしれないけど、そこでしか味わえないんじゃないかなと思う。

 名越 何よりバイクを操ることが楽しい。

 国峰 そう、めちゃくちゃ面白い。

 −免許は?
 国峰 大型免許は20歳の時に教習所で。

 名越 2年前に、僕も教習所で。

 国峰 このホンダCBR250RRもいいですね。レーサー気分を味わえそう。カラーリングのバリエーションもたくさんあって選ぶのを迷いそう。

 名越 ホンダCB250Rも、スピード感では負けないですね。CBRカップで腕を磨いた自分としては、ホンダのバイクはどのタイプも愛着があり、取り回しが良くお勧め。

 ─ツーリング経験は?
 国峰 父と出掛けることもある。地元の榛名山や、箱根のターンパイクも走りに行った。

 名越 僕はまだ出掛けたことはないけど、鎌倉とか湘南とか、海辺を走ったら気持ち良さそうだなとは思っている。

 ─欲しいバイクは?
 国峰 ホンダのゴールドウイングがいい。水平対向6気筒エンジンで、力があってカッコいい。存在感があるでしょう。

 名越 若い子が乗っていたら、間違いなく2度見されるね(笑)。僕はホンダのレブル1100が欲しいと思ってる。

 国峰 レブルもいいね。

 名越 街中でも、乗りやすそうで、機能も充実していて、見た目が、何よりカッコいい。

 −どちらもタンデムができる。
 国峰 彼女いないけど、できたらタンデムで出掛けたい。

 名越 僕もいないけど、それ憧れます。でも、彼女とお互いにバイクに乗って一緒に出掛けるのもいい。

 国峰 バイクはサーキットも公道も絶対に楽しい。1人でも2人でも大勢でも。でも公道は車も人も自転車も、みんなで使う道で、配達の車が止まっていたりするし障害物もある。余裕を持って運転してほしいと思う。自分もすごく気を付けている。

 名越 僕たちがレースで着るツナギは、エアバッグもついていて、転倒時のダメージ軽減のために考えられているけど、それでもケガをしてしまうことがある。公道でも、最低限の装備は必要だと思う。ヘルメット、ブーツ、グローブは基本だけど、バイクウエアも、エアバッグの機能性がついているものもある。肘や膝、胸と大切なところを守る機能があり、おしゃれなものが今はたくさんある。私服としても楽しめる。自分を守ってくれるから、バイクに乗る時は、ウエアも考えてもらいたい。

 国峰 夏の終わりから秋へとツーリングにぴったりな季節が来ます。ウエアをばっちりと決めてカッコよくバイクに乗れるといい。バイクの日に合わせて、バイクの点検、装備を見直してください。

 名越 バイク屋さんやウエアを扱う所に出掛けて、お店の人や、バイク仲間と意見交換するのもいい。意外と知らない情報を教えてもらえたりすると思うから。

 −全日本は残り2戦。
 国峰 勝てるように頑張って、いいシーズンオフを迎え、心からバイクを楽しみたい。

 名越 気持ちよくシーズンを終えることができるように全力を尽くします。オフになったら、バイク屋さんにレブルを見に行きます。

Honda CBR250RR

マシンと一体になれるスーパースポーツ

 ★CBR250RR 軽2輪のスーパースポーツモデル。剛性としなやかさを両立させた鋼管トラス構造フレームに、低中回転域での力強さとスーパースポーツならではの高回転域までシャープに吹け上がる出力特性を高次元で両立させたエンジンを搭載。足回りには、フロントに倒立タイプのサスペンションを、リアには左右非対称形状のアルミ製スイングアームと路面追従性に優れたプロリンクサスペンションを組み合わせたほか、制動時の安心感をより高めるABSを標準装備。卓越した動力性能を余すことなく引き出せる操縦性を実現した。

 低く構えたロングノーズから高く跳ね上げたテールにわたる先鋭的なウェッジシェイプ。マシンと一体になれるスーパースポーツらしい設定で、マシンコントロールのしやすさが特徴。ボディーサーフェスは、硬質で塊感のある面構成で「力強さ」を、キレのあるエッジにより「速さ」を表現。

 推進力を感じさせるフォームとそれを強調するカラーリングはレーシーなイメージをアピールする。カラーリングは、グランプリレッド(ストライプ)、マットガンパウダーブラックメタリック、パールグレアホワイト、グランプリレッドの4色。

Honda CB250R

高い運動性能と軽快感のあるハンドリング

 ★CB250R 新世代CBシリーズの軽2輪のネイキッドロードスポーツモデル。パワーユニットは水冷・4ストローク・DOHC・4バルブ・単気筒で、吸排気系の最適化とPGM─FI(電子制御燃料噴射装置)の精緻な制御による出力特性が特徴。

 車体は、高張力鋼管と鋼板で構成された新設計のスチールフレームで、各部位の剛性を最適化しながら、軽量な車体パッケージングと高い運動性能を誇る。

 足回りは、路面追従性を追求した倒立フロントフォークと、より安定した減衰力を発揮する分離加圧式リアサスペンションユニットを採用し、高張力鋼板製のスイングアームと組み合わせることで、乗り心地と軽快感のあるハンドリングに大きく寄与。

 スタイリングは、新世代CBシリーズに共通する凝縮感のある、先鋭的かつ力強いもので、存在感のあるタンクシェルターは、基本モチーフを新世代CBシリーズのトップエンドモデルCB1000Rの造形と共通させることで、クラスレスなスタイルになっている。

 カラーバリエーションはブラック、キャンディークロモスフィアレッド、マットクリプトンシルバーメタリック、マットパールアジャイルブルーの4色。


 ▼名越哲平 2013年CBRドリームカップ参戦。14年アジアドリームカップでランキング3位。15年全日本ロードST600参戦。16年同ランキング3位、17年同6位。18年からJGP2に転じ、19年チャンピオン。20年ST1000ランキング2位。今季から高橋巧、水野涼に続く、名門ハルクプロのエースライダーとしてJSB1000参戦、現在ランキング5位。

 ▼国峰啄磨 2006年にポケバイの74Daijiroチャンピオンになり、12年に全日本ロード参戦開始。JGP3クラスのランキングは同年6位、13年2位、15年4位。16年はJGP2で7位。17年からST600でランキングは同年2位、18年4位、19年6位、20年10位。タレントカップや、スペイン選手権にも参戦。昨年からTOHO Racing所属。現在ランキング5位。