開幕戦を圧倒したスープラ勢(前からKeePer、ルーキー)。重りを積む第2戦でも速さを見せられるか(GTA提供)
開幕戦を圧倒したスープラ勢(前からKeePer、ルーキー)。重りを積む第2戦でも速さを見せられるか(GTA提供)
 スーパーGTの第2戦「たかのこのホテル FUJI GT500km RACE」(4日決勝)が、静岡県の富士スピードウェイで開かれる。シリーズで500kmの長丁場が開催されるのは、2019年以来、2年ぶりだ。GT500クラスは、開幕戦でトヨタGRスープラがトップ4独占でライバルを圧倒。その結果、第2戦では「サクセスウェイト」を搭載するため本来の速さを発揮しにくい状況になった。今季初戦でしてやられたホンダNSX、日産GT−R勢は反攻のチャンス到来だ。

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 2年ぶりの500kmレースとなる富士では、開幕戦でライバルを一蹴したスープラ勢が、再びその速さを発揮できるかが最大の見どころだ。40キロの「サクセスウェイト」を積む開幕Vのルーキーを筆頭に、auトムスが30キロ、KeePerトムスも24キロ。連続して好結果を残すのは容易ではない状況だ。

 開幕戦を制したルーキーの山下健太は「この勢いを富士でも−」と気勢を上げたが、ポールを奪いながらアクシデントで3位に終わったKeePerの平川亮は「リタイアの方が良かった。それなら富士で雪辱できたのに…」と重りの影響を心配する。6台中4台が相当数の重りを積むスープラ陣営は、どこまで本来の速さを保てるのかは未知数だ。

クニミツ山本尚貴、虎視眈々

開幕戦では追い上げを強いられたクニミツのNSX(先頭)。第2戦では本領発揮だ(GTA提供)
開幕戦では追い上げを強いられたクニミツのNSX(先頭)。第2戦では本領発揮だ(GTA提供)
 代わって快走が期待されるのが、昨季王者のクニミツだ。開幕戦は気温や路面温度の微妙な変化に足をすくわれ予選11番手に終わったことが響き、決勝の追い上げも8位が精いっぱい。それでもチーム力を含めた総合力の高さは、NSX陣営の中では一番だろう。

 ディフェンディング王者の山本尚貴は「(開幕戦で)クルマのポテンシャルは決して悪くなかった。勝てるチャンスが来た時にちゃんと勝てる準備をしていきたい」と反攻に虎視眈々(たんたん)。6キロという重りの少なさを生かした快走を思い描く。

 病気療養で開幕戦を欠場した牧野任祐も、第2戦には第3ドライバーとしてエントリーされた。公式テストから代役として奮闘するベテランの武藤英紀を加えたトリオで、今季の仕切り直しを図りたいところだ。

GT−Rニスモのクインタレッリ、真価発揮だ

3月の公式テストで好調だったニスモのGT−R(GTA提供)
3月の公式テストで好調だったニスモのGT−R(GTA提供)
 GT−R勢ではニスモが不気味な存在だ。開幕戦ではアクシデントに遭遇してリタイアに終わったが、3月に富士で行われた公式テストでは2日目に最速タイムを記録するなど充実ぶりが光った。テストを終えたロニー・クインタレッリは「予想以上の内容。すごく良いタイヤも見つかった」と、5月の本番に期待を膨らませていた。

 また、開幕戦で他車と接触した松田次生は、クラッシュの責任を取らされてペナルティーを受けた。個人ブログで「いろいろと納得いかない部分もあるが、これもレース。第2戦から巻き返すしかない。クルマの調子も良かった」と漏らす。心の中に渦巻くわだかまりは、レースの結果で晴らす覚悟だ。

 GT500チームの実力差は少なく、わずかなことで順位が大きく動く。また、第2戦は長丁場のため戦略の善しあしや、運不運も結果に大きく影響。予想にもしないダークホースが大駆けを決めるかもしれない。

<GT300>快走誓うKONDO、逆襲に燃えるゲイナー

開幕戦で大接戦を演じた(先頭から)ゲイナーのGT−R、埼玉トヨペットのスープラ、KONDOのGT−R、レオンのメルセデス(GTA提供)
開幕戦で大接戦を演じた(先頭から)ゲイナーのGT−R、埼玉トヨペットのスープラ、KONDOのGT−R、レオンのメルセデス(GTA提供)
 GT300クラスの開幕戦は、ジョアオ・パオロ・デオリベイラの巧みな走りで昨季王者のKONDOが制したものの、上位4台は40周以上もだんご状態。第2戦も大混戦の状況は変わらないだろう。

 KONDOは富士で60キロもの重りを搭載するが、デオリベイラは「クルマは重くなるが、その中で最大限のポイントを獲得したい」と再びの快走を狙う。チームの初タイトルを決めた昨季は、第5戦の富士を制して一気に調子を上げた。連覇を狙う今年も重要な1戦になりそうだ。

 一方、KONDOと同じ日産GT−Rを駆るゲイナー11号車は、開幕戦でポールポジションを奪い、レース前半をリードしながら、ピットインの大混乱に巻き込まれて4位に終わった。藤井一三監督は「運に恵まれなかった。ただ、シーズンは始まったばかり。取り返す」と逆襲に燃える。富士では27キロの重りを積むが、自慢のチーム力ではね返す。

 埼玉トヨペットも富士でのリベンジに燃える。開幕戦で優勝を争ったものの、ピットの混乱に飲み込まれて3位。チームをけん引する吉田広樹は「タイミングも作業も完璧だったが、ピットの混乱で10秒ロス。そこからプッシュしたが、順位を上げられなかった」と唇をかむ。昨季2勝を挙げた得意なコースで、逆襲の大駆けを狙う。

 昨季の大不振から抜け出せていないグッドスマイルは、第2戦で仕切り直したいところ。開幕戦では持ち込んだタイヤがコンディションに合わず、予選27番手に沈み、決勝も14位。3度のクラス王者を獲得した名門には屈辱的な結果に終わった。エースの谷口信輝は「今に見ていろよ−と思っている」とブログに書き込む。パッケージ的な不利を乗り越え、得意の戦略を駆使して500kmの長丁場でアッと驚く快走を思い描く。