第43回鈴鹿8耐特集
三陽の(左から)伊藤監督、長谷川、柳川、松?、井筒アドバイザー
三陽の(左から)伊藤監督、長谷川、柳川、松?、井筒アドバイザー
 全日本ロードレースJSB1000クラスに参戦する「KRP SANYOUKOGYO& RS─ITOH」が、柳川明(51)をエースライダーに、カワサキの市販車テストライダーの松崎克哉(26)、ST1000クラスに参戦している長谷川聖(22)という、ベテランと若手の組み合わせで上位進出を狙う。

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チームを牽引する柳川の走り
チームを牽引する柳川の走り
 埼玉県東松山市にあるバイクショップ「RS─ITO」は、チーム監督の伊藤一成氏が父親から受け継いだショップ。レース活動を開始したのは83年と古く、鈴鹿8耐には95年から参戦を開始。同一メーカー&同一チームで連続参戦しているチームとしては最多となる、今回が26回目の出場だ。

 「レースの情熱」「Kawasakiへの情熱」を標榜するRS─ITOHを三陽工業(本社・兵庫県明石市)が支援する「三陽工業&RS−ITOH」の編成は、伊藤監督を中心に、カワサキのワークスライダーとして活躍した井筒仁康氏がアドバイザーを務める。「柳川選手をメインにラインアップを考えた。レースへの姿勢、トレーニングの取り組みと、ライダーのお手本のような人物、周りのライダーに良い刺激を与えてくれる存在でもある。松崎はテストライダーをしていることで、バイクへの感覚が研ぎ澄まされているようで、テストからセッティングを助けてくれる。長谷川とは今年からの付き合いになるが、とても器用なライダーという印象。3人、それぞれの個性を生かしたい」と伊藤監督。

 エースの柳川は、カワサキワークスライダーとして活躍、スーパーバイク世界選手権など経験も豊富で、カワサキのモトGPマシンをはじめ歴代のカワサキ車に乗り続けているレジェンドだ。99〜01年には、井筒氏とともに打倒ホンダを掲げて鈴鹿8耐を盛り上げた。51歳になった今も、トップライダーとして同チームから参戦。全日本ロードJSBの第一線で活躍を続けている。

 「初めて鈴鹿8耐を走ったのは91年。参戦していない時期もあって、今年で17回目の鈴鹿8耐になる。その間、表彰台に上った時もあったけど、優勝は果たせず、難しいレースだと思う。それでも1つでも前を狙う気持ちはずっと変わらない。8耐を経験すると、その後のレースは、絶対に速くなれるから、ライダーのスキル向上には大事。自分もまだまだ速くなりたいと思っているから、若いライダーたちから学び上位を狙いたい」と柳川は意気軒高だ。
柳川明
柳川明
 松崎は同チームから全日本ロードST600に参戦、その可能性を買われて17年はカワサキワークス入り。2シーズンを過ごしてテストライダーになった。現在は全日本ロードにスポット参戦するなど、レース活動を続けている。「自分を選んでもらえたことに感謝している。過去3度8耐を経験したが、難しさも辛さも味わった。その経験を生かして、求められる走りをしたい」と語る。

 「MATSUBA RACING PROJECT&RS─ITOH」から全日本ST1000を戦っている長谷川は、同チームの黒川治監督からの推薦でラインアップに加わった。「鈴鹿8耐参戦は子供のころから夢だった。精いっぱい頑張ります」と意気込んでいる。

 井筒アドバイザーは「各ライダーが自分たちの役割を把握し、メカニックやスタッフ、チーム全員での総合力で戦う。その楽しさや難しさを若手のライダーに伝えながら、上位を目指したい」とチーム一丸の戦いをアピール。伊藤監督は「ワークス勢、EWCレギュラーチームなど強豪が多いが、ひと桁入賞、トップ10を目指す」ときっぱり。カワサキの有力プライベーターとして存在感を示したい。

KRP=Kawasaki Repayment Project

(カワサキおんがえしプロジェクト)とは?

松崎克哉
松崎克哉
 「三陽工業は製造業と製造派遣事業を行っており、42年間の歴史をKawasakiのオートバイとともに過ごしてきました。Kawasakiのオートバイに育てて頂いたという想いは不変です。そこで、Kawasakiのオートバイに何か貢献したいという思いの元、KRP=Kawasaki Repayment Project(カワサキおんがえしプロジェクト)と名をつけたプロジェクトをスタート。KRPの活動の一つとして二輪レース界のKawasakiの雄『RS─ITOH』とタッグを組み、バイク業界を盛り上げる事でKawasakiに貢献するべくレース界へと参戦しています」

  (三陽工業のHPから)

ライダー略歴

長谷川聖
長谷川聖
 ▼柳川明(やながわ・あきら)71(昭和46)年7月15日生まれ、51歳。鹿児島県出身。91年全日本昇格し、95年カワサキワークス入り。97〜01年までスーパーバイク世界選手権(WSB)に参戦。最高ランキング((R))4位(97年)、通算3勝。04年からJSB1000に参戦し、最高(R)2位。鈴鹿8耐は95年3位、99年は井筒仁康と組んで3位、16年2位。現在は全日本ロードJSB1000参戦中で(R)10位。

 ▼松崎克哉(まつざき・かつや)96(平成8)年1月15日生まれ、26歳。福岡県出身。16年全日本ST600(R)6位。17年カワサキ入り、JSB1000参戦(R)15位、18年(R)19位。21年はST1000にスポット参戦。

 ▼長谷川聖(はせがわ・しょう)00(平成12年)年7月23生まれ、22歳。鹿児島県出身。16年全日本参戦し、JGP3(R)13位、19年同クラス王者。20年ST1000に移り、21年(R)11位。今季は現在(R)9位。