ロードレース世界選手権(WGP) 開幕戦ポルトガルGP
恋人のグエンダリン・メルセデス・グリフィスさん(右)と連れ立ってサーキットに入った歩夢
恋人のグエンダリン・メルセデス・グリフィスさん(右)と連れ立ってサーキットに入った歩夢
 【23日 アルガルベサーキット ペン&カメラ=遠藤智】モト3クラスにハスクバーナインタクトGPから参戦する佐々木歩夢(22)が、シーズン開幕前日に落ち着いた表情を浮かべる。フル参戦7年目を迎えた今季はチャンピオン候補の筆頭に挙げられ、開幕前からライバル勢に徹底的なマークを受けてきた。当地で17〜19日に行われた公式テストは総合4番手タイムにとどまるも、連続走行では他を圧倒。「自分の走りをすれば、タイトル獲得が見えてくる」と自信たっぷりで、熱望してきた初戴冠を見据えた。

参戦7年目でチャンピオン候補の最右翼

当地で行われた公式テストで順調にセットアップを進めた
当地で行われた公式テストで順調にセットアップを進めた
 全21戦にも及ぶ長いシーズンの幕開けを前に、歩夢がさわやかな笑顔を見せた。開幕戦(26日決勝)の目標は、予選で3列目まで(9番手以内)に並び、決勝ではトップグループを引っ張り続けることだ。

 年間を通しては「(昨季王者のイサン)ゲバラのように圧倒的な速さを見せて、モト2に上がりたい」。勝利を重ねるだけでなく、シーズンを通して100周以上もトップを走ったゲバラを手本に、持ち前の速さに磨きをかけて他を圧倒することを目指す。

 昨季は2勝を挙げ、計9回の表彰台に立った。優勝争いの常連として抜群の存在感を発揮した一方で、ランキングは4位。ケガでの2戦欠場、決勝中のトラブルや接触転倒による4度のリタイアが響いた。ランク上位3選手がモト2に昇格した今季は、当然チャンピオン候補の筆頭になる。

 9&10日のスペイン・ヘレス、17〜19日のアルガルベと、計5日間のテストで一度もトップタイムをマークしなかった。その“からくり”を「リザルト上位は、僕のスリップ(前走者の真後ろにつけて速度を上げる走法)を使ってタイムを出した選手ばかり。コースに出ると、いっぱいついてくる」と説明。開幕前から徹底的にマークされ、「『開幕したらどうなるんだろう?』と思うけど、それだけ自分をリスペクトしてくれている」と余裕の表情だ。

 公式テストを終えると、短いインターバルで自宅に帰る選手を尻目に、「ホテルで2日間しっかり休養を取った」と体調管理に集中。「ケガをしないでシーズンを走り抜くことが大事。テストではやるべきことをやり切れたし、あとは自分の走りをするだけ。そうすれば結果はついてくる」と落ち着き払っている。念願の初タイトル奪取へ、ライバルは自分だけだ。