ヤマハはダンティーンとの契約延長〜バロスがトップ
バレンシア合同テスト初日
まずまずの走りに笑みのこぼれた中野(カメラ=遠藤智)
まずまずの走りに笑みのこぼれた中野(カメラ=遠藤智)
 ヤマハ合同テストが4日、スペイン・バレンシアで始まった。また、ヤマハは同日、スペイン・マドリードに本拠を置く「チーム・ダンティーン」との契約を延長、03年もロードレース世界選手権(WGP)MotoGPクラスに1台をエントリー、ライダーに中野真矢を起用することを正式発表した。

 晴れてダンティーンの一員となった中野は、早速気合の入った走りを披露した。2台の新車を交互に乗り、エンジンの調整や車体のセッティングなどに時間を取られて40ラップのみだったが、自己ベストから0.8秒落ちの1分35秒0をマーク。まずまずのスタートに満面の笑みをみせた。ヤマハ生え抜きの中野はデビュー以来、とんとん拍子でWGP最高峰まで駆け上がってきた。が、このひと月は初めて味わう苦境の日々だった。そんな逆境を乗り越え、精神的に一回り大きくなって迎える03年。今回のテストに間に合わせるため、日本から送られてきたパーツが組み上げられる様子を見ながら、中野は雪辱の思いをいっそうかみしめている。

 一方、ダンティーンに4年間在籍したノリックこと阿部典史は、先週、同チームを訪れてあいさつ。4年間共に戦ってきたスタッフから「スポット参戦のレースで、優勝目指して頑張ってほしい」とエールが送られたという。ノリックは、残り1つとなったダンティーンのシートを巡り中野と争ったが、来季はYZR−M1のテスト/開発ライダーを務め、ワイルドカードで数戦に出場する予定だ。

 テストは、A・バロスが34周をこなし、サーキット・ベストから0.4秒落ちの1分33秒6を記録してトップ・タイム。今季終盤にようやくホンダの最強マシン「RC211V」を与えられ、2勝を挙げた勢いそのままに、新たなヤマハのエースを担う構えだ。また、M・メランドリもアプリリアからの移籍組。この日は念願のMotoGPマシン「YZR−M1」を初ライドした。午前11時にコースイン。最初の走行では初体験の4ストローク・エンジンにおっかなびっくりの様子だったが、最後は1分37秒0をマーク。今季9勝で250CCチャンピオンに輝いた貫禄を見せつけた。

 今回のテストはバロスなど移籍組のスポンサーとの契約の問題もあり、基本的に取材はシャットアウト。写真撮影も限定されたもので、いずれもカーボン地のままのカウル、テスト用つなぎとシンプルないでたちだった。


 ▽中野真矢
 スタッフは昨日徹夜で2台のバイクを組み上げた。走り出しも午後になってしまったが、思ったよりいいスタートが切れましたね。最終戦の後は、どうなるかずっと不安だった。それに最終戦を終えた後に、僕のことをずっと応援してくれていたおじいちゃんが亡くなったり、辛かった。でも、こうしてここにいられて本当にうれしいし、チャンスをきっちりと形にしたい。
MotoGPマシン初ライドのメランドリ(カメラ=遠藤智)
MotoGPマシン初ライドのメランドリ(カメラ=遠藤智)